アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症とは

初期には加齢によるもの忘れと似た症状を起こしますが、次第にその程度がひどくなり、以前はできていたことも少しずつできなくなります。昔のことは比較的よく覚えていますが新しいことを覚えにくくなり、最近の体験をまるごと忘れてしまうこともあります。日時・曜日・時間・場所などもわからなくなり、盗まれたと思い込む妄想や徘徊を起こすこともあります。

原因

脳にβタンパクやτタンパクという異常なタンパク質がたまって神経細胞が破壊され、脳が縮む萎縮を起こします。記憶に関与する海馬から萎縮がはじまり、徐々に脳全体に萎縮が広がる進行性の病気です。

アルツハイマー型認知症の症状の進み方は、もの忘れからはじまり、年単位の比較的ゆるやかなスピードで進行します。

主な症状

認知機能障害

昔のことは忘れにくいのですが、新しく体験したことの記憶ができなくなって、体験自体をすぐに忘れてしまいます。食事をしたことが忘れるという症状がよく知られていますが、こうした理由で起きています。進行すると年月日・曜日・時間、今いる場所・家族の顔なども忘れてしまうことがあります。また、行き慣れている場所で迷って帰れなくなることもあります。判断力や理解力も低下するため、得意料理の味付けに失敗する、会計の際に計算できないなどを起こすこともあります。

BPSD(行動・心理症状)

やる気が起きない、関心や興味を持てない、抑うつ、興奮、妄想、暴力、徘徊などを起こすこともあります。

身体面の症状

かなり進行するまで身体症状が起こることはありません。

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