適応障害とは
原因がはっきりしていることが大きな特徴であり、もともと気が進まないことだけでなく、結婚や子どもの誕生などによって起こることもあります。原因の解消によって改善が見込めますが、解消できない原因によって起こっている場合は慢性化することもあります。気持ちの問題と軽視していると悪化しやすく、なによりご本人にとってとてもつらい状態が続いてしまいます。早めに専門医を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。
適応障害の症状
症状は、気持ちの症状、身体的症状、問題行動に分けられ、症状の内容や現れ方にも個人差が大きくなっています。代表的な症状が下記にありますが、これ以外のさまざまな症状を起こすことがあります。
原因が迫ると症状が強くなり、原因が解消すると症状が改善するため、職場や学校がストレスになっている場合には平日には症状が起こり、休日などには症状が起こりにくくなります。
情緒的な症状
憂うつ、気持ちが落ち込む、不安、怒り、焦り、手の震えや汗など
身体症状
不眠、全身倦怠感、疲れやすい、食欲不振、頭痛、肩こり、腹痛、めまいなど
問題行動
欠勤・欠席、遅刻・早退、外出できない、暴飲暴食、ギャンブル中毒、ものを壊すなど
適応障害の原因
引っ越し、入学・転校・クラス替え、入社・異動・昇進・転職、結婚・子どもの誕生、介護など、環境や人間関係の変化が原因になって発症します。楽しみにしていたことが実現して適応障害を発症することもあります。結婚や子どもの誕生など喜ばしいことをきっかけに適応障害になった場合、ご自分を責めてしまうケースが多く、周囲に理解してもらえないこともあります。治療が必要な状態ですから、「もしかしたら」と感じたら早めにご相談ください。
適応障害の治療
なお、適応障害でも薬物療法を併用することがありますが、強い症状がある場合に補助的な使い方をする程度であり、薬物療法を行わないことも多くなっています。